クラゲの飼育はなぜ難しいと言われているか

クラゲに興味がある方とお話しすると、必ず「クラゲを飼うのって難しいでしょう?」と言われます。

ではなぜクラゲを飼うのは難しいと思われているのでしょうか。

難しいと思う理由をたずねると下記のような答えが返ってきます。

  1. クラゲは普通の水槽では飼えないから
  2. クラゲのエサは何を与えたらよいかわからないから

これらは確かにクラゲ飼育を難しくしている主な要因です。

しかしその理由をしっかりと理解すればクラゲの飼い方も見えてきます。

ではそれぞれについてクラゲの性質と合わせて詳しく解説していきます。

クラゲは普通の水槽では飼えないから

普通の水槽、つまり金魚や熱帯魚を飼うための水槽とは通常どのような仕組みになっているのでしょうか。

生き物を飼うための水槽には基本的にろ過装置が必要となります。ろ過装置とは生物の排泄物を浄化する装置です。

これがないと水質がすぐに悪化して、飼育している生き物に害を与えます。

水槽では生き物が暮らしている空間とろ過装置とを飼育水が常に循環することによって水質を良好に保っています。

そうやって水を循環させるために、だいたいろ過装置にはポンプが付属されています。(ポンプを使わないエアリフト式のろ過方法もありますが、それについては後半で説明します。)

ポンプによって飼育水を常に循環させているわけですが、そこで問題となるのは、クラゲがポンプに吸い込まれてしまうことです。

魚などは自力で遊泳しているので吸い込まれることはありませんが、クラゲは遊泳力がほとんどないので、必ずポンプに吸い込まれてしまいます。

しかしクラゲも生き物ですので、エサも食べれば排泄もします。そうなればすぐに飼育水は汚れてくるのでろ過装置は必要になります。

クラゲ専用水槽にはクラゲを吸い込まずに水を循環させる特別な仕組みが備わっています。

(エアリフト式のろ過装置ではポンプを使っていないので吸い込まれる心配はありませんが、気泡がクラゲの傘の中に入らないように気を付けなければなりません。またろ過装置をつけるのが困難な小さいクラゲは頻繁に飼育水を交換することで、水質を維持しています。)

クラゲのエサは何を与えたらよいかわからないから

クラゲのエサはクラゲの種類によって様々ですが、ここでは家庭で飼えるクラゲに限って解説します。

現実的に家庭で飼えるクラゲはミズクラゲとタコクラゲですが、どちらも自然ではプランクトン(海中に浮遊する微細な甲殻類)を食べているので、市販のブラインシュリンプを孵化させて与えます。

ミズクラゲはほぼ毎日エサを与えないといけないので、毎日ブラインシュリンプを孵化させるか、栄養強化しつつ数日維持しなければなりませんし、タコクラゲは口が小さく孵化直後のブラインシュリンプしか食べられないので、毎日ブラインシュリンプを孵化させなくてはなりません。

このようにクラゲ飼育においてエサを用意するところが、大きなネックになっていると感じています。

ミズクラゲに限っては粉末飼料をスポイトで吹き付ける方法もあります。

いずれにしても自分でエサを見つけて食べてくれる魚と違い、クラゲの摂餌は非常に受動的なのでエサの与え方がイメージしづらいと思います。



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